モレキュラーシーブは、一般的に使用される乾燥剤の中では五酸化リンに次ぐ乾燥強度を持ち、空気中の水分を0.1ppm、露点にすると-80℃まで乾燥することができます。

使用例のひとつとして住宅用サッシにも多く使われている複層(二重)ガラス窓があります。
最近の住宅用サッシには断熱、遮音の目的で複層ガラス窓が多く使われていますが、ガラス間の空気に水分が含まれていると気温が下がった時に結露してガラス窓が曇ってしまいます。

それを防止するために、複層ガラスの間の周辺部にモレキュラーシーブが充填されています。モレキュラーシーブを使うと露点マイナス80℃まで乾燥することができるので、南極の窓でも複層ガラスが結露することはありません。モレキュラーシーブは、鉄道車両の窓にも使用されています。

種類 乾燥剤 乾燥空気1L中の残存水分[mg]
化学的乾燥剤 五酸化リン 0.02x10-3
濃硫酸 3.00x10-3
塩化カルシウム 200.00x10-3
苛性ソーダ 160.00x10-3
物理的乾燥剤 モレキュラーシーブ 0.10x10-3
活性アルミナ 1.80x10-3
シリカゲル 6.00x10-3