化学反応では、原料や副原料に含まれる不純物、あるいは反応過程で生成する副生物が、主たる反応を阻害したり、目的物の収率を低下させたり、あるいは触媒を劣化させたりすることがあります。

原料や副原料に含まれる不純物については、多くの場合モレキュラーシーブ等により、前処理・精製という形で除去することができます。一方、後者の反応副生物の除去は簡単ではなく、生成物や副反応物を一旦系外に取り出し、蒸留や吸着等によって除去する等の操作が行われます。

ここで紹介する使用例は、副生物を吸着するモレキュラーシーブを反応器に投入し、反応と同時に副生物の除去を行うもので、目的物が高い収率で得られ、かつ使用した触媒の劣化も防ぐことが出来ました。

副生物を吸着したモレキュラーシーブは沈殿するため、沈降分離や濾過することによって分離することができます。

なお、上述の原料や副原料の前処理・精製においては、触媒が極めてセンシティブな場合、精密な分離が要求されますが、当社では様々な目的にあった吸着剤を用意しています。

特に最近では、モレキュラーシーブとアルミナのハイブリッド吸着剤AZ-300が、お客様から高い評価をいただいています。